資料        ここではタックルそれぞれについて掘り下げてみました。
 ライン・ハリス・ロープ

・ラインの強度とは?
・魔法のテグス「ナイロン」
・フロロカーボンの登場
・PEライン!
・素材別比較データー
・ラインの号数と大きさ一覧表
・マーキングライン
・次世代のライン
・落し込みでの使いこなし
・ロープとワイヤー
・ロープの規格表
・ワイヤーの規格表


 オモリ   

・重量はあてにならない!

・カミツブシとガン玉
・匁と号数
・糸オモリとヒューズ
板オモリと粘度オモリ
・鉛と環境問題
・オモリのサイズと重量一覧表


 ライン・ハリス・ロープ

糸の強度とは?
ラインやハリスはその大きさ(太さ)を「号数」で呼び、強力をポンドテスト(lb)で呼ばれている。
日本では昔は「分・厘・毛」と呼んでいたが、1959年頃から規格が統一されて号数で呼ばれるようになり現在に至っている。

ちなみに1厘は1号、1分は10号にあたり、1号の標準直径は0.165mmである。
実際の糸の太さには許容範囲があって、各メーカーでも独自の規格があり製造過程でムラも生じる。業界ではデニール(d)や番手(s)という長さあたりの重量で正確な糸のサイズを表現している。1デニールとは長さ9000mで1gのことである。20番手は約270デニールの糸になる。
糸の強さは強力と強度で表し、強力とは単に引っ張り強度のことで破断荷重で表す。強度とは強力をデニールで割ったもので素材そのものの強さを表す。
強力をポンドテストで呼ばれるのはI.G.F.A.(国際釣魚協会International Game Fish Association)の規格によるもので、1ポンド(LB)は453.59237g(約0.5kg)である。
余談だが釣り用のワイヤーは番手(#)で呼びロープは直径(mm)で呼ぶ。

実際の釣り糸の強さは単にラインの強力・強度の他にも結束強力や伸度・耐磨耗性などの要素があって、単純な比較は難しい。
その他にも糸の特性をあらわすものには耐熱性・耐光性・屈折率・ヤング率・吸水率・比重・剛軟度があり、それぞれの特性が複雑に絡み合ってラインの性能が決まる。


魔法のテグス「ナイロン」

「ナイロン」(Nylon)は「絹より美しい・クモより細い・鉄より強い糸」と呼ばれ、1935年米デュポン社のウォーレス・カローザスが発明した。
ナイロンは世界初の化学合成繊維で当時は石炭・水から作られたが、今では石油から作られ、あらゆる産業に使用され進化し続けてきた。
成分は「ポリアミド」(Polyamide)PAという樹脂が鎖状に配列されて成型されている。ナイロン6とナイロン66ナイロン46等がある。この新素材を使ったストッキングは当時の女性に大人気だった。
ナイロンという名称はニューヨーク(NY)とロンドン(LON)の頭文字を取って命名したという説と、ニヒルで有名だったカローザスのニックネーム”ニル”(NYL)とデュポン社(dupON)を組み合わせたという説がある。
戦後、このナイロンが釣り糸に使用されたことにより釣りは大きく変わった。
それまでは絹などの自然素材を繋ぎ合わせて使用していた(テグスは天蚕糸と書き天然絹糸のことで大変高価であった。)釣りも、この繋ぎ目のない・見えない・強い・長い釣り糸の出現で、リールやガイド付きロッドを進化させたのである。

ナイロン糸の特徴はしなやかで適度に伸びがあり扱いやすく強い。また着色や加工もしやすい。
反面、吸水性があり長時間の使用や紫外線による劣化も避けられない。今では表面特殊加工により若干の改良はされている。
釣り糸の製造方法は樹脂メーカーから粒状のペレットが釣り糸メーカーに納入され、混合・溶解してノズルから糸状(モノフィラメント)に抽出し巻き取られる。その後さまざまな表面加工が施されて一本の釣り糸が作られている。
溶解の過程や加工方法は各企業のノウハウがあり企業秘密とされている。

ナイロン糸は今では各メーカーから色付きの物や表面を樹脂加工した物や比重の違う物など用途に合わせて製造販売されている。
ハリスではサンライン社の表面耐水樹脂ハード加工した「パワード」や東レ社の「銀鱗レッツ」は一世を風靡した。
また道糸は、視認性ラインとして蛍光着色され、デュポン社の「ストレーン」や東レ社の「ソラローム」やフジノナイロン社の「ターボU」等が人気だった。
現在では芯と鞘との二重構造を持った、サンライン社の「シグロン」等や複合素材の多重構造の三菱社の「フロストン」等が発売されている。
最近ではフロート・ゼロ・サスペンドと3タイプの比重のものがあり、天候や用途によって選べるようになった。


フロロカーボンの登場
今ではハリス=フロロとまで言われるように誰もが使用しているフロロカーボンハリスは1971年に呉羽化学社が発表したハリス「シーガー」が世界初である。
フロロカーボン(Fruoro carbon)とはフッ素と炭素の化合物でポリフッ化ビニリデン(Poly vinyliden fluoride)樹脂製のラインだ。
今では釣り糸の他に弦楽器の弦・手術用縫合糸等にも使用されている。通称フロロと呼ばれているが、あの地球オゾン層破壊の原因となっている冷媒に使用されるフロンガスとは関係ない。

その特徴は以下の通り。
 @比重が重く、抵抗が少ない。
 A伸びが少ない。ナイロンに比べ約半分。
 B素材が持つ適度な透明度は水中では同化して見えにくい。
 C吸水性は無く、ゼロに近い。従って撥水性に優れ、水切れも良い。
 D耐光性に優れ、紫外線による劣化も少ない。
 Eナイロンに比べて硬く癖がつきやすい。
 Fナイロンに比べ耐磨耗性に劣る。
 G接着剤が付かない。

フロロカーボンの製造方法はナイロンと同様に原料のを混合溶解してノズルより抽出して巻き取っていく。
現在では殆どのラインメーカーから、様々な種類が発売されている。
一般にフロロカーボンはフッ素以外の物質とは混ざりにくいので、着色や加工は難しいとされてきたが、現在では、ソフトタイプのもの、ボナンザ加工したもの、若干の着色されたもの、二重構造になったものなども市販され、しなやかで使いやすくなってきた。
欠点とされてきた糸癖による強度ムラを防ぐために、あらかじめスプールに綺麗に整列巻きにされた高級ハリスが人気だ。


PEライン!
最近落し込みラインもPEラインを使用しているのを見かける。
PE(Polyethylene)とは超高分子ポリエチレン製の細糸(マルチフィラメント)原子を数本編み込んで作られている。
PEの原糸はポリエチレン製で東洋紡社とオランダのDSM社が共同開発した「ダイニーマ」(Dyneema)等の超高分子量のポリエチレンでできている。
その特性は高分子が持つ摩擦面積が大きいため強力が強く伸びが少ない。

PEの特徴は以下の通り。
 @伸びがない。したがって感度がいい。
 A紫外線や薬品に強く劣化しない。
 Bコーティングが剥げると柔らかくなり給水してしまう。
 C熱に弱い。
 D着色しにくい。
 E値段が高い。

現在はどのメーカーも素材の上に塗料を塗り接着剤や樹脂でコーティングして着色と同時に直線性と滑り対策が施されている。
PEは本来、船釣り等の伸びによる感度の低下を解消するために考案されたラインなので、磯釣りや防波堤ではそれなりの使いこなしが必要といわれている。

PEの欠点と対処方法は次の通り。
 @結び目が滑りやすい。(結び方を工夫する)
 A絡みやすく絡まったら解きにくい。(不必要に糸フケを作らない)
 B両軸リールはスプールに食い込む。(クロスして巻くようにレベルワインドを工夫する)
 C岩やイガイなどに絡み根掛かりしやすい。(ラインをたるませないようにコントロールする)
 D塩や砂を噛みやすくガイドを摩擦により傷つけることがる。(十分に砂や塩分を洗い落とす)
 E伸びがないので衝撃で切れることがある。
 F塗料が剥げ中通しロッドの中を汚すことがある。(染料が落ちない中通し専用のものを使用する)


素材別比較データー

ナイロン フロロカーボン PE
剛軟度(硬さ) やや柔らかい 硬い 柔らかい
比重(重さ)
真水は1.0
1.14〜1.16 1.78 0.97
伸度(伸び)      20〜45%
平均的に伸びて伸びが無がなって切れる
     17〜37%
はじめは伸びないが、ある加重から伸び始める
4%
屈折率
真水は1.33
1.53〜1.62 1.42
吸水性 あり ほとんど無し 無し(編糸はあり)
耐熱性 強い 低温には強いが高温に弱い 高温に弱い
(80〜90℃位で溶解)
耐磨耗性 強いが傷が付きやすい 強いが摩擦熱には弱い 擦れや摩擦熱に弱い
耐光性 紫外線に弱い 強い 殆ど劣化しない
強力 100% 90〜95% 200〜250%
結束強力 90%
※結束無しを100として
80〜85% 50〜90%
(結束方法により変化)
価格 安い やや高い 高い
用途 柔らかく扱いやすいので道糸として利用される。吸水や紫外線による劣化がある 見えにくく自重があり感度もいいのでハリスに最適。結び目が弱い。 伸びがないので船釣りに最適。擦れに弱く、もつれやすい。色落ちがする。


ラインの号数と大きさの一覧表
ナイロン・フロロカーボン PEライン
呼称 標準直径 強力 標準直径 強力
mm lb(ポンドテスト) mm lb(ポンドテスト) kg
0.030 0.029           
0.050 0.037          
0.070 0.044         
0.080 0.049        
0.100 0.052        
0.125 0.058        
0.150 0.065        
0.175 0.069        
0.20 0.074        
0.25 0.083        
0.30 0.090        
0.35 0.098        
0.40 0.104        
0.50 0.117        
0.60 0.128 0.128 6〜8 4.0
0.80 0.148 0.148 8〜10 4.7
1.00 0.165 0.165 10〜12 5.8
1.20 0.185   12〜14 6.5
1.50 0.205 0.205 14〜16 7.3
1.70 0.218        
1.75 0.221      
1.80 0.225        
2.00 0.235 0.235 20〜25 11.0
2.25 0.247        
2.50 0.260 10 0.260 30 13.0
2.75 0.274        
3.0 0.285 12 0.285 35〜40 16.2
3.5 0.310 14 0.310    
4.0 0.330 15 0.330 50 21.1
4.5 0.350         
5.0 0.370 20 0.370 55〜60 27.1
6.0 0.405   0.405 70 32.7
7.0 0.435 25 0.435    
8.0 0.470 30 0.470 80 38.8
10 0.520 35 0.520 80〜100 45.1
12 0.570 40 0.570 100〜130 60.5
14 0.620 50       
15 0.640   0.640 80〜150 70.0
18 0.700 60      
20 0.740   0.740 100〜170 80.0
22 0.780 80      
24 0.810        
26 0.840        
28 0.870        
30 0.910   0.910 150〜220 100.0
35 0.970        


マーキングライン
道糸にはじめからマーキング(目印)があれば水深を知る為の目安になり、あらかじめラインを出しておく落し込みや前打ちには強力な武器になる。
投げ釣りには飛距離がわかるように50m毎に色分けされたラインがあるし、船釣りには水深がわかるように色分けプラスマーキングされたPEラインがあった。
以前から私は落し込み用のラインに白髪染めで黒のマーキングを自分で入れて使用していた。
確か落し込み用で市販されたのはゴーセン社製の赤黄のラインが最初だと記憶している。その後フジノナイロン社の「ターボU」ではオレンジ/黒の2色のものがあった。現在では白/黒(1m毎に黒ダブルのマーキング)ラインのジャクソン社の「BAYSTAGE・メーターアイ」をはじめ、同じ白/黒のゴーセン社の「ゼブラ」や各種落とし込み専用のマーキングラインが発売されている。
落し込みマーキングは1m毎が使いやすいと思うし、マーキングは視界に入りやすく、バックの海・空・コンクリート・イガイ等の色にも浮き出て見える形と大きさが必要だ。これは目印仕掛けにもいえることだ。
実際にラインにマーキングを入れる(染色や着色)ことは非常に難しいらしい。特に5cmとか10cmとかの部分染色は困難を極める。
またPEは素材そのものが浸透性がないので染色は不可能らしい。
今後のラインメーカーさんの技術に期待したい。


次世代の釣り糸
ナイロンは劣化するといっても、釣り糸の殆どは分解されずに海底に永久に残ってしまうらしい。
今世界は地球環境保全に対する関心が高い。「自然に優しい」「地球に優しい」商品作りが要求されている。
ゴミにならない、リサイクル(再生)可能な商品や素材が求められている。
ナイロン等に代わる次世代の化学繊維として以前から開発されてはいたのだが、釣り糸への実用化は難しいとされていた。
そんな中次世代の釣り糸として発表されたのが「生分解性釣り糸」である。
生分解性繊維は生分解性ポリマーを使用しているため、自然界に存在する微生物の酵素反応によって、微生物体内に取り込まれ、最終的には大部分が水と炭酸ガスになって自然界に還元されるというもので、1996年東レ社から「フィールドメイト」の商品名で初めて発売された。
他にはモーリス社の「バリバスRTE」がある。
私も石鯛やクエ釣りの捨てオモリの捨て糸として使用しているが、強度が心配で細いサイズのものはまだ使ったことがない。


落し込み釣りでの使いこなし
水深の浅いフィールドで、さほど遠投もしない落し込み釣りだから、そんなに神経質に拘る必要はないと思うが、道糸は「捌きの良さと視認性」に尽きると思う。それと、やはり素材が持つ特性を知り、それなりの使いこなしが必要だ。
またハリスは沈みが早く見えにくいフロロカーボンが主流なのは何となくうなづける。
ナイロンの道糸にフロロカーボンのハリスを組み合わせると理論上は高切れは無くなり、フロロカーボンハリスの結束部分(ハリのチモトかハリスと道糸の結束部分)で100%切れることになる。
それは、アワセ切れは瞬発の衝撃にはフロロが耐えきれないし、長時間のやり取りでも初めナイロンは徐々に伸びていくがフロロはあるところから伸び始めすぐに限界を迎えるからだ。
実際の釣りでは瀬ズレや水の抵抗など様々な要因でも変わってくるとは思うが...

またロッドとのバランスはどうか?長いロッドは竿自体の曲がりもありラインも長くなるので余計にショックを吸収するのでラインの強さをもっと発揮できることになる。水深が深い場合も同じだろう。
また逆の場合は伸びやショックを吸収する部分が少ないので魚と釣り人に負担がかかってくる。
従って、浅い釣場・短いロッド・硬い調子・伸びないラインは、アタリも敏感に伝わるし釣り人が感じるショックも大きく、魚がよく引くと感じるはずだ。

それでは魚はどちらが早く弱るのだろうか?
一見、後者の方がショックが大きく良く引くのだから早く弱りそうだが、魚からみれば暴れても暴れても思うように動けない長い伸びる仕掛けの方がストレスは大きいのではないだろうか?
釣り人からみても実際よりも魚の動きは小さく感じるわりには、なかなか寄って来ず、いつバラスか?なんて、冷や冷やして大きなストレスになっているはずだ。
これは魚に聞いてみないと解らないが...どうにかして実際に実験する方法は無いのだろうか?

「十分、弱らせて取り込む」のがセオリーだとは頭の中では理解していても、早く取り込みたいのが心情である。

ラインのメンテナンスも重要である。ナイロンは長時間の使用では吸水により劣化するし、紫外線でも劣化する。
やはり定期的な交換が必要である。私も釣行の度に3ヒロ程度は切って捨てている。
フロロカーボンハリスは傷は付きにくいが結び目が弱いので、必ず舐めて結束するように心掛けると良い。
PEは色落ちによるガイドトラブルに注意し、塩分をよく洗い落としておく。
また結束方法は特に注意し滑らない結び方にする。


ロープとワイヤー
釣りには道糸やハリス以外にもストリンガーやバッカンや小物には必ずロープやワイヤーが付いている。
ロープやワイヤーは材質や用途に応じて沢山の種類があるがここでは一般に海で使用されるナイロンロープとステンレスワイヤーについて調べてみた。
ロープは繊維を撚って一本のロープに編んであり、仕上がりの外径(mm)で呼ばれていて、ナイロンロープは適度な伸びがあり強度は最強とされている。
編み方がZ撚りとS撚りがあるがマリン用はZ撚りが殆どである。一般的な「三打ち」といって3本撚りのロープや、Z4本とS4本を組み合わせた撚れが少ない「八打ち」(エイトロープ)や組紐等が市販されている。
釣具店で売っている白いロープは三打ちのZ撚りなので、束ねるときは撚りがかからなように右巻きに束ねる。

また結束や端末処理もスリーブ止めか独特の編み込みによる処理が必要。
※詳しくは「漁網のページ」というサイトに漁網やロープのことが写真入りで詳しく説明してある。
この機会に是非マスターしておくとロープワークが楽しくなる。

ワイヤーはマリン用はなんといっても錆びないステンレス製が最適だ。ただし、ステンレス製は海底に残るので回収できない釣りの仕掛けには注意が必要。
心線の大きさを番手(#)で呼び撚り数で7本撚りや7×7の49本撚りがあり、ビニールコーティングしたものもある。
結束には専用のスリーブや工具が必要である。
石鯛などの底物仕掛けには#36〜#39の7本撚りが使われている。


ロープの規格
ナイロン製三打ちロープ
太さ(径) 質量 強さ
mm kg/200m 破断荷重kg
1.24 220
1.94 380
3.00 580
4.51 820
5.94 1,080
7.76 1,390
9.80 1,740
10 12.1 2,100
12 17.7 2,950
14 24.1 3,940
16 31.0 5,050
18 39.2 6,290
20 48.5 7,650
22 58.5 9,130
24 69.9 10,700
26 81.6 12,500
28 95.9 14,300
30 109.0 16,300
40 194.0 27,800
50 303.0 42,100
100 1,213.0 153,000

ナイロン製エイトロープ
太さ(径) 質量 強さ
mm kg/200m 破断荷重kg
1.24 270
1.93 390
3.21 510
4.50 860
6.21 1,090
7.78 1,430
10.2 1,760
10 12.4 2,100
12 18.1 3,160
14 24.6 4,220
16 31.1 5,240
18 40.9 6,470
20 48.6 7,990
22 60.3 9,690
24 72.5 1,090
26 85.1 1,260
28 97.0 1,500
30 111.0 1,700
40 193.0 28,100
50 306.0 43,500
100 1210.0 15,700


ワイヤーの規格
ステンレス製ワイヤー(7本より)
太さ(番手) 仕上径 素線径 質量 強さ
mm mm mm kg/1000m 引張強度kg
#49×7 0.09 0.03 41 1.0
#48×7 0.12 0.04 73 1.8
#47×7 0.15 0.05 112 2.8
#46×7 0.18 0.06 161 4.1
#45×7 0.21 0.07 219 5.6
#44×7 0.24 0.08 279 7.3
#43×7 0.27 0.09 370 9.6
#42×7 0.31 0.10 456 11.9
#41×7 0.34 0.11 552 15.5
#40×7 0.37 0.12 657 18.4
#39×7 0.41 0.13 771 21.8
#38×7 0.47 0.15 1,050 28.8
#37×7 0.53 0.17 1,350 34.4
#36×7 0.59 0.19 1,680 42.7
#35×7 0.65 0.21 2,050 49.3
#34×7 0.71 0.23 2,460 59.0
#33×7 0.77 0.25 2,900 69.0
#32×7 0.83 0.27 3,390 79.4
#31×7 0.89 0.29 3,910 91.3
#30×7 0.95 0.31 4,470 100.0
#29×7 1.05 0.34 5,380 120.0
#28×7 1.14 0.37 6,370 142.0
#27×7 1.25 0.40 7,820 175.0

ステンレス製ワイヤー(7×7)49本より

太さ(番手) 仕上径 素線径 質量 強さ
mm mm mm kg/1000m 引張強度kg
#50(7×7) 0.22 0.025 200 4.3
#49(7×7) 0.27 0.03 295 6.3
#48(7×7) 0.36 0.04 525 11.3
#47(7×7) 0.45 0.05 800 17.6
#46(7×7) 0.54 0.06 1,150 25.3
#45(7×7) 0.63 0.07 1,560 34.4
#44(7×7) 0.72 0.08 2,040 45
#43(7×7) 0.81 0.09 2,930 57
#42(7×7) 0.90 0.10 3,250 71
#41(7×7) 1.00 0.11 3,940 85
#40(7×7) 1.08 0.12 4,690 100
#39(7×7) 1.20 0.13 5,500 120
#38(7×7) 1.35 0.15 7,320 150
#37(7×7) 1.50 0.17 9,400 200
#36(7×7) 1.80 0.20 13,150 250
#35(7×7) 2.00 0.22 16,200 290
7×7 2.5 0.29 25,000 520
7×7 3.0 0.34 35,000 740
7×7 4.0 0.44 65,000 1200
7×7 5.0 0.55 101,000 1830
7×7 6.0 0.67 146,000 2570


                          
 オモリ

重量はあてにならない
落し込み釣りで使用するオモリは落とし込むスピードや落下姿勢をコントロールする上で重要なアイテムである。
オモリを表す単位は重量(g)だが、この重量ほどあてにならないものはない。
重さを知るには殆どがバネバカリを使用するが、殆どのハカリは温度・湿度・気圧等の条件によって微妙に測定値が変化してしまうのである。体重計なんて良い例で2、3キロは平気でバラツキがある。
正確な重量を計測するには標準重錘を使用した天秤量りで計らなければならない。
ましてや鉛を溶解して型に鋳造して作るオモリは当然バラツキがあっても不思議ではない。
実際に計ってみるとメーカーによっても製品によってもバラツキがあることがわかる。
特に大きなオモリほどバラツキが大きい。
石鯛釣り用の20号のオモリは標準では75gとなっているが、私が持っている色んなオモリの20号を計ってみると、62g〜78gとバラバラだった。あくまでも平均的な目安として考えた方が良さそうだ。


カミツブシとガン玉
落し込み釣りでは基本的にはハリオモリとしてオモリをハリに装着するので、カミツブシやガン玉が多く使用されている。
釣り用のオモリは昔はビシやシズ・ナマリと呼ばれていたものをメーカー(第一精工(株)社らしい)の商品名として”割りビシ”や”ガン玉”という呼び方が産まれた。”カミツブシ”はもともとあった呼び名らしい。
割りビシは特大・大大・大・中・小・小小・極小の7種類に別れている。
ガン玉は狩猟用の散弾銃の弾の規格からきており、Bという単位で呼ばれている。B以下を号(G1〜G8)で表し、8号(G8)〜6Bまで14種類に別れている。
材質は鉛(比重11.36g)だが現在は比重の重いタングステン(比重19.3g)のものもある。
実際販売されている製品は不純物が若干混じるので鉛は11g、タングステンは16.5g程度になっているようだ。
割りビシやカミツブシ・ガン玉には割れ目が入れてある。通常は中心に向かって50〜70%まで割れ目を入れてあるが、落し込みで使用するときはハリに装着したときに懐を広く取れるように、マイナスドライバーやガン玉開き専用ペンチ等で70〜85%まで割れ目を深くして使用する。
はじめから割れ目が深くしてある、落し込み専用のオモリもカツイチ社から市販されている。
その他、柔らかいものやゴム貼りのものも市販されている。
タングステンは高比重で水中抵抗を少なくできる画期的なオモリだが、硬いのと高価なのが難点だ。
今はまだルアー用のシンカーとしてしか見たことない。私は何とか落し込みのハリオモリに利用できないかと考えているのだが...。


匁と号数
1959年にメートル法が制定されるまでは重量の単位も尺貫法の匁(もんめ)で表されていた。
ちなみに尺貫法で匁は次のようになる。
1貫=1000匁=3.75kg
1斤=160匁=600g
1匁=3.75g

釣り用の大きなオモリは以前は匁で呼ばれていたが今では号数で呼ばれている。
0.3号から200号くらいまである。



糸オモリとフューズ
カミツブシタイプのオモリ以外に糸オモリがある。巻き付けることにより外れにくく、巻き数を変えれば重量の調節も簡単に出来る。
またイガイの中に装着する内オモリには必需品になっている。
代用品として電気用の糸ヒューズ(温度ヒューズ)やハンダがあるがハンダはヤニ入りのものがあるので注意したい。
フューズやハンダは鉛と錫(すず)の合金でフューズは比重は9.8g。ハンダは比重10.03。

  糸ヒューズの大きさ
号数(A) 直径(mm) 長さ  (m) 重量  (g)
0.57 68 200
0.80 70 400
10 1.25 28 400
15 1.55 18 400
20 1.85 13 400


板オモリと粘土オモリ
カミツブシの代用品として面白いのが板オモリと粘土オモリだ。
板オモリは古くからへらブナ釣りでは定番だ。適当な大きさに切って巻き付けて使用する。
また適当にカットして接着剤や両面テープで貼り付けることも出来る。
粘土オモリは粘土状に練ってあり、形も自由自在。繰り返し使用できるがチヌがヒットすると必ず外れてしまうので不経済かも知れない。(笑)
私も時々使用しているがチヌやエサ盗りの歯形がすぐ付くので、なかなか面白い。板オモリも粘土オモリも今後の使い方次第では面白いオモリだ。


鉛と環境問題
「ローマ帝国は鉛中毒で滅亡した?」という言い伝えが残っているように、鉛は毒性があり人体には有害である。
人間ばかりか現在は散弾銃やライフル銃の弾丸の鉛による鳥獣の鉛中毒や、釣り人の残したオモリを魚類や鳥類が補食して中毒に陥る事例が報告されている。
海底や湖底に残された鉛は徐々に溶け出して長い年月を経て、水中の動植物に影響を与えるのは必至である。
はたして、このままの釣りを続けておいていいものだろうか?

私の友人のダイバーから聞いたショッキングな話をご紹介したい。
アクアラング(潜水)用のウェイトはショップで購入すると1kgが1000円もするのだそうで、彼は石鯛釣場のポイントの海中に潜って釣り人が残したオモリを回収して、自分で溶解して煉瓦で作った型に鋳込んでウェイトを自作しているのだそうだ。
彼曰く「釣場に潜れば2、30kgのオモリは素潜りでも簡単に拾えるよ。」

猟銃の鉛使用の規制が近いらしいが、釣りも将来的には鉛使用の規制をしなければ大変なことになりそうだ。
そんななか朗報もある。
鉛に変わる新しい素材を使用したオモリが登場した。
カネボウ合繊(株)が1999年に発表した「高比重樹脂」である。これはポリアミド系樹脂にタングステンのコンパウンド(粉末)を混ぜ合わせ
たもので、比重14gのものまで製造可能だそうだ。
1kgあたり3000円から4000円とまだまだ高価だが、将来への期待は大きい。
カネボウ合繊(株)様、ありがとうございます。


オモリのサイズと重量一覧表
カミツブシ 割りビシ その他 標準重量(g) オンス(oz) 段打ちの例
G8(8号)      0.07    
G7(7号)      0.09    
G6(6号)        0.12      
G5(5号)       0.16    G7+G8
G4(4号) 極小    0.20    G7+G7
G3(3号) 少々     0.25    G6+G6
1/2B      0.27    G5+G6
G2(2号)      0.31    G5+G5
     0.35     
G1(1号) (小)    0.40    G4+G4
     0.55    G2+G3
    0.69     
2B (中) 0.2号  0.75    B+G4
      0.88 1/32  
     0.90     
3B      0.95    2B+G4、B+G1
4B      1.20   G1×3、2B+G1
    0.3号 1.25    
  大大   1.35    
      1.75 1/16  
5B     1.85   2B+B+B
    0.5号 1.88   3B+3B
  特大    2.10    
6B       2.65   3B+3B+2B
     0.8号 3.00   5B+4B
        3.50 1/8  
      1.0号 3.75    5B+5B
         5.25 3/16  
      1.5号 5.75     
      7.00 1/4  
    2.0号 7.50    
      10.50  3/8  
    3.0号 11.25    
      14.20 1/2  
    4.0号 15.00    
    5.0号 18.75    
      18.90 2/3  
         21.30 3/4   
    6.0号 22.50    
    7.0号 26.25    
          28.40   
    8.0号 30.00    
    9.0号 33.75    
    10号 37.50    
    15号 56.25    
    20号 75.00    
    25号 93.75    
    30号 112.50    
    40号 150.00    
    50号 187.50    
    100号 375.00     
    150号 562.50     
    200号 750.00     

 目印
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